ミレニアムブリッジの問題
2000年にテムズ川に架けられた新しい橋、ミレニアムブリッジの建設が始まった際、ロンドン市民は大いに興奮しました。この橋の建設には約30億円が費やされましたが、開通した際に大きな問題が発覚しました。橋は歩行者が歩くと大きく揺れるというものでした。この問題はエンジニアたちにとっても予期せぬものであり、多くの人が橋を渡る際に生じる「ポジティブフィードバック」という現象が原因であることが判明しました。
この問題の解決のために、エンジニアたちは7億円を追加で投資し、2001年から2002年にかけて37個の粘性流体ダンパーを設置し、「エネルギーの放散」を試みました。ちなみに、オークランド・ハーバー・ブリッジやバーミンガムの別の橋でも1975年に同様の現象が発生していました。