3つの有名なギリシャ神話から世の理を学びましょう
ギリシャ神話といえば、ヒーローや悪役はもちろん、その中間の人物まで多彩なキャラクターが登場しますよね。そして、そのほとんどがファンタジックなストーリーになっています。しかし、ギリシャ神話はただ神様の物語を伝えたいだけでなく、愛や悪について語っていることがほとんどです。古代の人達はギリシャ神話で教訓を学んできたといっても過言ではないでしょう。今回はギリシャ神話の有名なお話を抜粋しました。
1.女神アテナと蜘蛛に変えられた乙女
アラクネという女性は美しく、織物の才能にも恵まれたものの、その自信からか謙虚さが欠けていました。というのも「自分の才能は女神アテナをも超える」とよく自慢していたからです。しかしアテナは芸術の守護聖人なので、そもそも織物の才能は人類にアテナが贈ったもの。そんな時、アラクネとアテナの2人はお互いの才能を試すために織物コンテストに参加します。
女神アテナはポセイドンの戦いを描いた作品を作りました。一方アラクネは、いたずら好きな性格もあってゼウスの不幸を描いた作品を作ってしまいます。これがアテナの逆鱗に触れ、手加減していた彼女は真の力を示しました。なんと、アラクネは蜘蛛の姿に変えられてしまったのです。
2.トロイ戦争のきっかけになった金の林檎
大規模なトロイ戦争のきっかけとなったのが不和の林檎です。それも全て、テティスとぺレウスが結婚式にエリスを招待しなかったことから始まります。全ての神々が招待された宴会へただ一人呼ばれなかったエリスは、宴会に「最も美しい女神へ」とメッセージを書いた金の林檎を投げ入れました。すると、すぐさまヘラ、アフロディーテ、アテナの3神は「最も美しい女神は自分である」と揉め始めます。
他の神々は誰が最も美しいか、神の王であるゼウスに決めるよう促しました。しかし、ゼウスはこれをパリスのトロイ王子に決めてもらえと投げだします。王子が選んでいる間、女神たちはあらゆる贈り物で王子を誘惑。結局勝ったのはアフロディーテでした。
しかし、それに怒ったのが既に最も美しいとされていたスパルタ王の妻・ヘレン。そこから死者も不死者も交えた激しいトロイ戦争が始まりました。
3.悪を放ったパンドラの箱
ある日プロメテウスは天界から火を盗んで人類に渡しました。しかしそれに怒ったのが神々の王・ゼウス。プロメテウスは人類に災いをもたらすため、女性を作れとヘーパイストスに命じました。
ゼウスは彼女にパンドラと名前をつけて、さまざまな力を授けます。そして最後に「決して開けないこと」と忠告をして1つの箱を渡しました。その後、パンドラはプロメテウスの弟の元へ送られます。弟は兄から「ゼウスの贈り物は受け取るな」と言われていたものの、パンドラと結婚。そして、ゼウスの命令に背いて箱も開けてしまいました。しかしパンドラの箱に入っていたのは富ではなく、さまざまな悪だったのです。パンドラは人類に多くの悪を時はなってしまいました。
ギリシャ神話にはラブストーリーから身も震えるような恐ろしいものまでたくさんあります。現在でも多くの人が夢中になっていて、研究され続けているのが事実です。確かに、ギリシャ神話からはたくさんの教訓を学べるので、受け継がれているのも納得できますね。